Vol.60 2004年 2月号

  あっという間に、1月も終わろうとしています。小学校では、おなかの風邪が流行っているみたいです。注意注意。

  28日には、はじめて、長年の友人、ドラマーの田川くんといっしょに、浅木病院に音楽療法に行きました。ここでは、もう ずいぶんやっています。たぶん、5年以上は、行っているのですが、ドラムを連れて行ったのは、初めてでした。セッティングもたいへんだし、あきらめていたところもありました。24、25日にライブがあったので、ついでに、28日まで残ってもらい、初ピアノトリオでの、セッションとなりました。

 患者さんたちが、集まるまでの間、ブルースでお迎え、そして、はじめに 鑑賞療法、演奏を聴いてもらいました。いつも、曲名は知らせず、当ててもらっています。きょうは、「冬景色」「ゆき」「てるてるかぞく」「かあさんのうた」「センチメンタルジャーニー」です。いつもは、1曲くらいは、だれもわからない曲があるのですが、きょうは、全問正解でした。かあさんのうたは、ジャズバラードっぽく、しっとりとアレンジしてみました。

 それから、指たいそう、いつものように「アーユースリーピン」にあわせて、指を一本ずつ、意識していきますが、きょうは、スペシャルで、ベースとドラムの即興伴奏です。次に、腹式呼吸、続いて、発声。これは、いつも自分たちもいっしょにやるので、とても気持ちが良いのです。

 身体も温まってきたところで、歌に入ります。曲は、「一月一日」「ゆき」「かあさんのうた」「上を向いて歩こう」。雪が降っているかなと思い、ゆきのうたも入れて いたのですが、もう寒波はすぎていました。かあさんのうたは、よく、亡母とこの病院で歌った歌です。いつもは、 5月に、やっていましたが、冬の季節のうたなので、いれてみました。私も成長したのか、よく涙が出て困っていたのに、 今回は大丈夫でした。夜なべして、こどもに何かを作るというのは、今でも変わらないと思います。このまえの大雪のときは、私も子どもたちの防寒具をいろいろ、そろえたり、作ったりしました。

 上を向いて歩こうは、ちよっとジャズっぽい、スウィングのビートなので、持参した打楽器を患者さんたちにも配って、簡単なリズムセッションをしました。田川くんのドラムに合わせて      や       の、リズムを入れました。この曲は、よく歌っているので、なじみの曲です。歌詞も、メロディもすばらしいので、私も大切にしています。そんな感じで、約一時間のプログラムは、「たきび」「ふるさと」を歌って、終わりました。

 田川くんと、べースで参加してくれた、夫は、「終わった後の、このさわやかさは、なんだろうね。」と、話していました。やっている私たちも、 みなさんと音楽を共有することで、癒されていくのだと思います。音楽の原点です。

                                        奥野かおり